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第10章 - フォーム

A Gentle Introduction to symfony

フォームへ入力した値の表示、フォームへ送信したデータのバリデーション、およびフォームに関連するすべての特殊なケースの扱いは、Web 開発における最も複雑な作業の 1 つです。幸い、symfony にはとても強力なフォームサブフレームワークを扱う単純なインターフェイスがあり、数行のコードでフォームをデザインし、単純なものから複雑なものまで、さまざまなフォームを扱うことができます。

フォームの表示

名前、メールアドレス、件名、およびメッセージのフィールドがある、次のような単純な問い合わせフォームを例にします:

問い合わせフォーム

symfony では、フォームはオブジェクトです。アクションで定義され、テンプレートに渡されます。フォームを表示するには、まずフォームにあるフィールドを定義する必要があります。symfony ではこのようなフィールドを "ウィジェット" と呼びます。フォームやウィジェットを定義する最も単純な方法は、アクションメソッド内で次のように sfForm オブジェクトを作ります。

// modules/foo/actions/actions.class.php内
public function executeContact($request)
{
  $this->form = new sfForm();
  $this->form->setWidgets(array(
    'name'    => new sfWidgetFormInputText(),
    'email'   => new sfWidgetFormInputText(array('default' => 'me@example.com')),
    'subject' => new sfWidgetFormChoice(array('choices' => array('Subject A', 'Subject B', 'Subject C'))),
    'message' => new sfWidgetFormTextarea(),
  ));
}

sfForm::setWidgets() メソッドは、ウィジェットの名前とウィジェットオブジェクトの連想配列を受け取ります。sfWidgetFormInputTextsfWidgetFormChoicesfWidgetFormTextarea は、symfony に組み込まれている多数のウィジェットクラスの一部です。この章の後半にすべてのウィジェットの一覧があります。

上の例では、2 つのウィジェットオプションを使っています。default はすべてのウィジェットで使えるオプションで、ウィジェットの初期値を設定します。choiceschoice ウィジェット(ドロップダウンリストをレンダリングします)で使うオプションで、ユーザーが選択可能なオプションを設定します。

foo/contact アクションでフォームオブジェクトを定義し、$form 変数として contactSuccess テンプレートに渡します。このオブジェクトを使って、テンプレートでフォームの様々なパーツを HTML にレンダリングできます。最も単純な方法は echo $form を呼び出して、フォームのすべてのフィールドをフォームのコントロールとラベルの組み合わせでレンダリングする方法です。また、フォームオブジェクトを使って FORM タグをレンダリングすることもできます:

// modules/foo/templates/contactSuccess.php 内
<?php echo $form->renderFormTag('foo/contact') ?>
  <table>
    <?php echo $form ?>
    <tr>
      <td colspan="2">
        <input type="submit" />
      </td>
    </tr>
  </table>
</form>

setWidgets() に渡すパラメーターに応じて、symfony はフォームを適切に表示します。上のスクリーンショットと全く同じフォームを表示するには、次のようにコードを記述します:

<form action="/frontend_dev.php/foo/contact" method="POST">
  <table>
    <tr>
      <th><label for="name">Name</label></th>
      <td><input type="text" name="name" id="name" /></td>
    </tr>
    <tr>
      <th><label for="email">Email</label></th>
      <td><input type="text" name="email" id="email" value="me@example.com" /></td>
    </tr>
    <tr>
      <th><label for="subject">Subject</label></th>
      <td>
        <select name="subject" id="subject">
          <option value="0">Subject A</option>
          <option value="1">Subject B</option>
          <option value="2">Subject C</option>
        </select>
      </td>
    </tr>
    <tr>
      <th><label for="message">Message</label></th>
      <td><textarea rows="4" cols="30" name="message" id="message"></textarea></td>
    </tr>
    <tr>
      <td colspan="2">
        <input type="submit" />
      </td>
    </tr>
  </table>
</form>

各ウィジェットはテーブルの行になり、それぞれの行には <label> タグとフォームの入力タグがあります。symfony により、ウィジェット名の先頭を大文字(ウィジェット名が subject の場合、ラベル名は 'Subject')にしたラベル名が自動的に付与されます。入力タグについては、ウィジェットのタイプに応じてレンダリングされます。また、入力タグには、各ウィジェットの名前を元にした id 属性が自動的に付与されます。フォームのレンダリング結果は常に XHTML 互換です。

フォームの表示のカスタマイズ

echo $form はプロトタイプの作成には便利ですが、レンダリング結果の HTML コードを厳密にコントロールしたいはずです。フォームオブジェクトにはフィールドの配列が格納されており、echo $form を呼び出すと、実際にはすべてのフィールドを走査して、1 つ 1 つレンダリングしているにすぎません。これを細かく制御するには、手作業ですべてのフィールドを走査し、各フィールドに対して renderRow() メソッドを呼び出します。次のリストは上のリストと同じ HTML コードをレンダリングしますが、テンプレートでは個々のフィールドに対して echo しています:

// modules/foo/templates/contactSuccess.php 内
<?php echo $form->renderFormTag('foo/contact') ?>
  <table>
    <?php echo $form['name']->renderRow() ?>
    <?php echo $form['email']->renderRow() ?>
    <?php echo $form['subject']->renderRow() ?>
    <?php echo $form['message']->renderRow() ?>
    <tr>
      <td colspan="2">
        <input type="submit" />
      </td>
    </tr>
  </table>
</form>

フィールドを個々にレンダリングする場合、フィールドの表示順を任意に変更でき、見た目のカスタマイズも可能です。renderRow() メソッドは最初の引数として HTML 属性のリストを受け取るので、希望する classid または JavaScript イベントハンドラーなどを設定できます。renderRow() メソッドの第 2 引数にはラベルを指定でき、ウィジェット名から自動生成されるラベルを変更できます。次のコードは問い合わせフォームをカスタマイズする例です:

// modules/foo/templates/contactSuccess.php 内
<?php echo $form->renderFormTag('foo/contact') ?>
  <table>
    <?php echo $form['name']->renderRow(array('size' => 25, 'class' => 'foo'), 'Your Name') ?>
    <?php echo $form['email']->renderRow(array('onclick' => 'this.value = "";'), 'Your Email') ?>
    <?php echo $form['message']->renderRow() ?>
    <tr>
      <td colspan="2">
        <input type="submit" />
      </td>
    </tr>
  </table>
</form>

各フィールドのラベルや入力要素を <tr> タグで囲むのではなく、<li> タグと組み合わせて出力したい場合もあります。フィールドの "行" は、ラベル、任意のエラーメッセージ(この章の後半で説明するバリデーションシステムにより追加されます)、ヘルプメッセージ、およびウィジェットで構成されます(ウィジェットは、1 つ以上のフォームコントロールで構成されます)。フォームの様々なフィールドを 1 つずつ出力できるだけでなく、フォームフィールドの様々なパーツを個々にレンダリングできます。renderRow() メソッドを使う代わりに、render() メソッド(ウィジェットがレンダリングされます)、renderError() メソッド、renderLabel() メソッド、renderHelp() メソッドを使えます。例えば、<li> タグを使ってすべてのフォームをレンダリングしたい場合、テンプレートのコードは次のようになります:

// modules/foo/templates/contactSuccess.php 内
<?php echo $form->renderFormTag('foo/contact') ?>
  <ul>
    <?php foreach ($form as $field): ?>
    <li>
      <?php echo $field->renderLabel() ?>
      <?php echo $field->render() ?>
    </li>
    <?php endforeach; ?>
    <li>
      <input type="submit" />
    </li>
  </ul>
</form>

このテンプレートコードで、次の HTML がレンダリングされます:

<form action="/frontend_dev.php/foo/contact" method="POST">
  <ul>
    <li>
      <label for="name">Name</label>
      <input type="text" name="name" id="name" />
    </li>
    <li>
      <label for="email">Email</label>
      <input type="text" name="email" id="email" />
    </li>
    <li>
      <label for="subject">Subject</label>
      <select name="subject" id="subject">
        <option value="0">Subject A</option>
        <option value="1">Subject B</option>
        <option value="2">Subject C</option>
      </select>
    </li>
    <li>
      <label for="message">Message</label>
      <textarea rows="4" cols="30" name="message" id="message"></textarea>
    </li>
    <li>
      <input type="submit" />
    </li>
  </ul>
</form>

tip

フィールドの行は、フォームフィールドのすべての要素(ラベル、エラーメッセージ、ヘルプメッセージ、フォームの入力要素)をフォーマッターで変換したものです。デフォルトでは、symfony は table フォーマッターを使うので、renderRow() メソッドにより <tr> タグ、<th> タグ、<td> タグの組み合わせで出力されます。上の HTML コードと同じ出力は、次のようにフォームに list フォーマッターを指定するだけで得られます:

// modules/foo/templates/contactSuccess.php 内
<?php echo $form->renderFormTag('foo/contact') ?>
  <ul>
    <?php echo $form->renderUsing('list') ?>
    <li>
      <input type="submit" />
    </li>
  </ul>
</form>

tip

独自のフォーマッターを作るには、sfWidgetFormSchemaFormatter クラスの API ドキュメントを参照してください。

フォームのウィジェット

フォームの作成に自由に使えるウィジェットは多数あります。すべてのウィジェットには、少なくとも default オプションがあります。

フォームを作るとき、次のようにウィジェットのラベルや HTML 属性も定義できます:

$this->form = new sfForm();
$this->form->setWidgets(array(
  'name'    => new sfWidgetFormInput(array('label' => 'Your Name'), array('size' => 25, 'class' => 'foo')),
  'email'   => new sfWidgetFormInput(array('default' => 'me@example.com', 'label' => 'Your Email'), array('onclick' => 'this.value = "";')),
  'subject' => new sfWidgetFormChoice(array('choices' => array('Subject A', 'Subject B', 'Subject C'))),
  'message' => new sfWidgetFormTextarea(array(), array('rows' => '20', 'cols' => 5)),
));

これらのパラメーターはウィジェットの表示に使われます。また、テンプレートで renderRow() メソッドにカスタムパラメーターを渡すことで、これらをさらに上書きできます。

tip

連想配列を渡す setWidgets() メソッドを呼び出す代わりに、ウィジェットごとに setWidget($name, $widget) メソッドを呼び出す方法もあります。

標準ウィジェット

利用可能なウィジェットと、(renderRow() メソッドを使った)ウィジェットの HTML 出力結果の一覧は以下のとおりです:

// テキスト入力
$form->setWidget('full_name', new sfWidgetFormInput(array('default' => 'John Doe')));
  <label for="full_name">Full Name</label>
  <input type="text" name="full_name" id="full_name" value="John Doe" />
 
// テキストエリア
$form->setWidget('address', new sfWidgetFormTextarea(array('default' => 'Enter your address here'), array('cols' => 20, 'rows' => 5)));
  <label for="address">Address</label>
  <textarea name="address" id="address" cols="20" rows="5">Enter your address here</textarea>
 
// パスワード入力
// セキュリティの観点から、'password' ウィジェットには 'default' パラメーターがないことに注意してください。
$form->setWidget('pwd', new sfWidgetFormInputPassword());
  <label for="pwd">Pwd</label>
  <input type="password" name="pwd" id="pwd" />
 
// HIDDEN
$form->setWidget('id', new sfWidgetFormInputHidden(array('default' => 1234)));
  <input type="hidden" name="id" id="id" value="1234" />
 
// チェックボックス
$form->setWidget('single', new sfWidgetFormInputCheckbox(array('value_attribute_value' => 'single', 'default' => true)));
  <label for="single">Single</label>
  <input type="checkbox" name="single" id="single" value="true" checked="checked" />

上の例以外にも、各ウィジェットで利用可能なオプションがあります。各ウィジェットのオプションとそのレンダリング結果などについての詳細は、ウィジェットの API ドキュメントを参照してください。

リストウィジェット

ユーザーに値の一覧の選択肢を表示する場合、リスト内の単一の値のみを選択するか、複数の値を選択できるかに関わらず、choice ウィジェット 1 つですべて解決できます。multipleexpanded の 2 つの任意のパラメーターによって、ウィジェットのレンダリング結果が変わります:

                  | multiple=false       | multiple=true
                  | (デフォルト)         |
  ----------------|----------------------|---------------------
  expanded=false  |ドロップダウンリスト  |ドロップダウンボックス
  (デフォルト)    |    (`<select>`)      | (`<select multiple>`)
  ----------------|----------------------|----------------------
  expanded=true   |ラジオボタンのリスト  |チェックボックスのリスト
                  |                      |

choice ウィジェットには、各オプションの値とテキストを定義する連想配列の choices パラメーターを少なくとも指定します。各構文の例を次に示します:

// ドロップダウンリスト(select)
$form->setWidget('country', new sfWidgetFormChoice(array(
  'choices'   => array('' => 'Select from the list', 'us' => 'USA', 'ca' => 'Canada', 'uk' => 'UK', 'other'),
  'default'   => 'uk'
)));
// symfony により次の HTML がレンダリングされる
<label for="country">Country</label>
<select id="country" name="country">
  <option value="">Select from the list</option>
  <option value="us">USA</option>
  <option value="ca">Canada</option>
  <option value="uk" selected="selected">UK</option>
  <option value="0">other</option>
</select>
 
// 複数選択ドロップダウンリスト
$form->setWidget('languages', new sfWidgetFormChoice(array(
  'multiple' => 'true',
  'choices'  => array('en' => 'English', 'fr' => 'French', 'other'),
  'default'  => array('en', 0)
)));
// symfony により次の HTML がレンダリングされる
<label for="languages">Language</label>
<select id="languages" multiple="multiple" name="languages[]">
  <option value="en" selected="selected">English</option>
  <option value="fr">French</option>
  <option value="0" selected="selected">other</option>
</select>
 
// ラジオボタンのリスト
$form->setWidget('gender', new sfWidgetFormChoice(array(
  'expanded' => true,
  'choices'  => array('m' => 'Male', 'f' => 'Female'),
  'class'    => 'gender_list'
)));
// symfony により次の HTML がレンダリングされる
<label for="gender">Gender</label>
<ul class="gender_list">
  <li><input type="radio" name="gender" id="gender_m" value="m"><label for="gender_m">Male</label></li>
  <li><input type="radio" name="gender" id="gender_f" value="f"><label for="gender_f">Female</label></li>
</ul>
 
// チェックボックスのリスト
$form->setWidget('interests', new sfWidgetFormChoice(array(
  'multiple' => 'true',
  'expanded' => true,
  'choices' => array('Programming', 'Other')
)));
// symfony により次の HTML がレンダリングされる
<label for="interests">Interests</label>
<ul class="interests_list">
  <li><input type="checkbox" name="interests[]" id="interests_0" value="0"><label for="interests_0">Programming</label></li>
  <li><input type="checkbox" name="interests[]" id="interests_1" value="1"><label for="interests_1">Other</label></li>
</ul>

tip

各フォーム入力要素の id 属性は、ウィジェットの名前と値を組み合わせて symfony により自動的に定義されます。ウィジェットごとに id 属性を上書きしたり、次のように setIdFormat() メソッドを使って、フォーム全体のルールを定義することもできます:

// modules/foo/actions/actions.class.php 内
$this->form = new sfForm();
$this->form->getWidgetSchema()->setIdFormat('my_form_%s');

外部キーウィジェット

フォームを使ってモデルオブジェクトを編集する場合、現在のオブジェクトに関連付けられているオブジェクトのリストといった、特殊な選択肢のリストを使いたい場合があります。これは、モデル同士が一対多、または多対他のリレーションシップで関連付けられている場合に必要になります。幸い、symfony に組み込まれている sfPropelPlugin には、こういった状況で使える sfWidgetFormPropelChoice ウィジェットがあります(sfDoctrinePlugin には同じように sfWidgetFormDoctrineChoice ウィジェットがあります)。

たとえば、Section に多数の Article がある場合、記事を編集する際に既存のセクションの一覧から選択します。こうするには、ArticleForm で次のように sfWidgetFormPropelChoice ウィジェットを使います:

$articleForm = new sfForm();
$articleForm->setWidgets(array(
  'id'        => sfWidgetFormInputHidden(),
  'title'     => sfWidgetFormInputText(),
  'section_id' => sfWidgetFormPropelChoice(array(
    'model'  => 'Section',
    'column' => 'name'
  )
)));

こうすると、既存のセクションの一覧が表示されます。一覧の表示には、Section モデルクラスに定義した __toString() メソッドが使われます。symfony により利用可能な Section オブジェクトの一覧が取得され、一覧の各オブジェクトに対して echo を呼び出して choice ウィジェットの生成が行われるからです。ですので、Section モデルに次のようなメソッドを追加する必要があります:

// lib/model/Section.php 内 
public function __toString()
{
  return $this->getName();
}

sfWidgetFormPropelChoice ウィジェットは sfWidgetFormChoice ウィジェットを継承しているので、多対多のリレーションシップの場合は multiple オプションを使います。ウィジェットのレンダリング方法を変える場合は expanded オプションを使います。

選択肢の一覧を特定の順番に並べ変えたり、選択肢をフィルタリングして利用可能な選択肢の一部のみを表示するには、ウィジェットの criteria オプションに Criteria オブジェクトを指定します。Doctrine の場合は、ウィジェットの query オプションに Doctrine_Query オブジェクトを指定することで同様にカスタマイズできます。

日付ウィジェット

日付と時刻のウィジェットを使うと、利用可能な年、月、日、時、分から生成されたドロップダウンリストの組み合わせが出力されます。

// 日付
$years = range(1950, 1990);
$form->setWidget('dob', new sfWidgetFormDate(array(
  'label'   => 'Date of birth',
  'default' => '01/01/1950',  // タイムスタンプか、strtotime() で認識可能な文字列
  'years'   => array_combine($years, $years)
)));
// symfony により次の HTML がレンダリングされる
<label for="dob">Date of birth</label>
<select id="dob_month" name="dob[month]">
  <option value=""/>
  <option selected="selected" value="1">01</option>
  <option value="2">02</option>
  ...
  <option value="12">12</option>
</select> /
<select id="dob_day" name="dob[day]">
  <option value=""/>
  <option selected="selected" value="1">01</option>
  <option value="2">02</option>
  ...
  <option value="31">31</option>
</select> /
<select id="dob_year" name="dob[year]">
  <option value=""/>
  <option selected="selected" value="1950">1950</option>
  <option value="1951">1951</option>
  ...
  <option value="1990">1990</option>
</select>
 
// 時刻
$form->setWidget('start', new sfWidgetFormTime(array('default' => '12:00')));
// symfony により次の HTML がレンダリングされる
<label for="start">Start</label>
<select id="start_hour" name="start[hour]">
  <option value=""/>
  <option value="0">00</option>
  ...
  <option selected="selected" value="12">12</option>
  ...
  <option value="23">23</option>
</select> :
<select id="start_minute" name="start[minute]">
  <option value=""/>
  <option selected="selected" value="0">00</option>
  <option value="1">01</option>
  ...
  <option value="59">59</option>
</select>
 
// 日付と時刻
$form->setWidget('end', new sfWidgetFormDateTime(array('default' => '01/01/2008 12:00')));
// symfony により、年、月、日、時、分の 5 つのドロップダウンリストが HTML にレンダリングされる

もちろん、表示する日付のフォーマット(format)を、国際スタイル(%month%/%day%/%year%)ではなくヨーロッパスタイル(%day%/%month%/%year%)にしたり、24時制ではなく12時制にしたり、各ドロップダウンボックスの先頭に独自の値を定義したり、値の範囲を定義したりできます。詳細は、日付と時刻ウィジェットに関する API ドキュメントを参照してください。

日付ウィジェットは、symfony の利点がわかりやすいサンプルでもあります。ウィジェットは、単純なフォームの入力要素とは違います。複数のフォーム入力要素の組み合わせも可能で、symfony により透過的にレンダリングや値の取得が行えます。

国際化ウィジェット

多言語のアプリケーションでは、ユーザーのカルチャーに応じたフォーマットで日付を表示する必要があります(カルチャーとローカライズに関する詳細は、第13章を参照してください)。フォームでローカライズ機能を使うために、symfony には sfWidgetFormI18nDate ウィジェットがあります。このウィジェットでは、日付のフォーマットパラメーターを決定するためにユーザーの culture を使います。同じように、month_format を指定すると、月のドロップダウンで数字の代わりに月の名前を表示できます。

// 日付
$years = range(1950, 1990);
$form->setWidget('dob', new sfWidgetFormI18nDate(array(
  'culture'      => $this->getUser()->getCulture(),
  'month_format' => 'name',   // 'name' (デフォルト)、'short_name'、'number' のいずれか 
  'label'        => 'Date of birth',
  'default'      => '01/01/1950',
  'years'        => array_combine($years, $years)
)));
// 英語ユーザーに対して、symfony により次の HTML がレンダリングされる
<label for="dob">Date of birth</label>
<select id="dob_month" name="dob[month]">
  <option value=""/>
  <option selected="selected" value="1">January</option>
  <option value="2">February</option>
  ...
  <option value="12">December</option>
</select> /
<select id="dob_day" name="dob[day]">...</select> /
<select id="dob_year" name="dob[year]">...</select>
// フランス語ユーザーに対して、symfony により次の HTML がレンダリングされる
<label for="dob">Date of birth</label>
<select id="dob_day" name="dob[day]">...</select> /
<select id="dob_month" name="dob[month]">
  <option value=""/>
  <option selected="selected" value="1">Janvier</option>
  <option value="2">Fevrier</option>
  ...
  <option value="12">Decembre</option>
</select> /
<select id="dob_year" name="dob[year]">...</select>

同様に、時刻の国際化ウィジェット(sfWidgetFormI18nTime)、日付と時刻の国際化ウィジェット(sfWidgetFormI18nDateTime)もあります。

ユーザーのカルチャーに依存するウィジェットには、国と言語を選択するドロップダウンリストもあり、多くのフォームで使われます。symfony には、国と言語の選択用に特殊なウィジェットが組み込まれています。これらのウィジェットでは choices を指定する必要がありません。symfony により、ユーザーの言語にある国と言語のリストから自動生成されます(symfony に組み込まれた 250 のリファレンス言語から使用する言語を任意に選択します)。

// 国のリスト
$form->setWidget('country', new sfWidgetFormI18nCountryChoice(array('default' => 'UK')));
// 英語ユーザーに対して、symfony により次の HTML がレンダリングされる
<label for="country">Country</label>
<select id="country" name="country">
  <option value=""/>
  <option value="AD">Andorra</option>
  <option value="AE">United Arab Emirates</option>
  ...
  <option value="ZWD">Zimbabwe</option>
</select>

// 言語リスト
$form->setWidget('language', new sfWidgetFormI18nLanguageChoice(array(
  'languages' => array('en', 'fr', 'de'),  // 任意で、一覧に表示される言語を制限します
  'default'   => 'en'
)));
// 英語ユーザーに対して、symfony により次の HTML がレンダリングされる
<label for="language">Language</label>
<select id="language" name="language">
  <option value=""/>
  <option value="de">German</option>
  <option value="en" selected="selected">English</option>
  <option value="fr">French</option>
</select>

ファイルウィジェット

ファイル選択タグの処理は、他のウィジェットと比較してさほど難しいというわけではありません:

// ファイル選択
$form->setWidget('picture', new sfWidgetFormInputFile());
// symfony により次の HTML がレンダリングされる
<label for="picture">Picture</label>
<input id="picture" type="file" name="picture"/>
// フォームにファイルウィジェットがある場合、renderFormTag() によりマルチパートオプションのある <form> タグがレンダリングされます
 
// 編集可能なファイル選択
$form->setWidget('picture', new sfWidgetFormInputFileEditable(array('default' => '/legacy/images/foo.png')));
// symfony により、現在のファイルのプレビューとともに、HTML にファイル選択タグがレンダリングされる

tip

サードパーティ製のプラグインとして、多くの追加ウィジェットが提供されています。リッチテキストエディタのウィジェット、カレンダーウィジェット、または JavaScript ライブラリを使った様々な "リッチ UI" 用のウィジェットを簡単に検索できます。詳細は、プラグインリポジトリを確認してください。

フォームの送信の処理

ユーザーがフォームにデータを入力して送信すると、Web アプリケーションサーバーはリクエストからデータを抽出し、何らかの処理を行う必要があります。sfForm クラスには、数行のコードでこれらの処理をすべて行うためのメソッドがあります。

単純なフォームの処理

ウィジェットは通常の HTML フォームフィールドとして出力されるので、フォームの送信を受け取るアクションで、単に関連するリクエストパラメーターをチェックするだけでフォームの値を取得できます。サンプルの問い合せフォームの場合、アクションのコードは次のようになります:

// modules/foo/actions/actions.class.php 内
public function executeContact($request)
{
  // フォームを定義
  $this->form = new sfForm();
  $this->form->setWidgets(array(
    'name'    => new sfWidgetFormInputText(),
    'email'   => new sfWidgetFormInput(array('default' => 'me@example.com')),
    'subject' => new sfWidgetFormChoice(array('choices' => array('Subject A', 'Subject B', 'Subject C'))),
    'message' => new sfWidgetFormTextarea(),
  ));
 
  // リクエストを処理
  if ($request->isMethod('post'))
  {
    // フォームの送信を処理
    $name = $request->getParameter('name');
    // 何か処理
    // ...
    $this->redirect('foo/bar');
  }
}

リクエストメソッドが 'GET' の場合、このアクションは sfView::SUCCESS で終了し、contactSuccess テンプレートをレンダリングしてフォームを表示します。リクエストメソッドが 'POST' の場合、アクションはフォームの送信を処理し、別のアクションへリダイレクトしています。このアクションを動作させるためには、<form> の対象アクションが表示された時と同じである必要があります。ですので、先に示した例でフォームの対象を foo/contact としていました:

// modules/foo/templates/contactSuccess.php 内
<?php echo $form->renderFormTag('foo/contact') ?>
...

データのバリデーションのあるフォームの処理

実際には、フォームから送信された値の処理は、単にユーザーが入力した値を取得するだけではありません。多くの場合、アプリケーションのコントローラーで次の処理が必要になります:

  1. データが、事前に定義したルール(必須のフィールド、Eメールの形式かどうか、など)に沿っているかどうか確認する。
  2. 任意で、入力データの形式を変換する(前後の空白のトリム、日付を PHP フォーマットへ変換、など)。
  3. データが有効ではない場合、フォームを再度表示し、エラーメッセージがあれば表示する。
  4. データが有効な場合、何らかの処理を行って別のアクションへリダイレクトする。

symfony により、送信された値を、事前に定義したルールで自動的にバリデートできます。まず、各フィールドに対してバリデーターを定義します。次に、フォームが送信されたら、フォームオブジェクトと送信された値を "バインド" します(つまり、ユーザーから送信された値を取得し、フォームに設定します)。最後に、フォームを使ってデータが有効かどうかをチェックします。次の例では、email ウィジェットから取得した値がメールアドレスであるかどうか、および、message に 4 文字以上入力されているかどうかを確認する方法を示します:

// modules/foo/actions/actions.class.php 内
public function executeContact($request)
{
  // フォームを定義
  $this->form = new sfForm();
  $this->form->setWidgets(array(
    'name'    => new sfWidgetFormInputText(),
    'email'   => new sfWidgetFormInput(array('default' => 'me@example.com')),
    'subject' => new sfWidgetFormChoice(array('choices' => array('Subject A', 'Subject B', 'Subject C'))),
    'message' => new sfWidgetFormTextarea(),
  ));
  $this->form->setValidators(array(
    'name'    => new sfValidatorString(),
    'email'   => new sfValidatorEmail(),
    'subject' => new sfValidatorString(),
    'message' => new sfValidatorString(array('min_length' => 4))
  ));
 
  // リクエストを処理
  if ($request->isMethod('post'))
  {
    $this->form->bind(/* user submitted data */);
    if ($this->form->isValid())
    {
      // フォームの送信を処理
      // ...
 
      $this->redirect('foo/bar');
    }
  }
}

setValidators() メソッドの構文は setWidgets() メソッドと似ています。sfValidatorEmailsfValidatorString は、数多くの symfony のバリデータークラスの一部です。バリデータークラスの一覧は、この章の後半にあります。sfForm には、バリデーターを 1 つずつ追加する setValidator() メソッドもあります。

リクエストのデータをフォームに設定してバインドするには、sfForm::bind() メソッドを使います。フォームは、データの有効性を検証するためにデータをバインドする必要があります。

isValid() メソッドは、登録されているすべてのバリデーターにエラーががないか確認します。isValid() メソッドが true を返した場合、アクションではフォームの送信を処理できます。フォームが有効ではない場合、アクションはデフォルトの sfView::SUCCESS を戻して終了し、再度フォームを表示します。この場合、フォームは最初に表示された時と同じく単にデフォルト値で表示されるのではなく、ユーザーが入力した値で埋められた状態で表示されます。また、バリデーターで検証に失敗した場合は、エラーメッセージも表示されます。

無効なフォーム

tip

フォームに無効なフィールドがあっても、バリデーション処理はそこで処理を中断するわけではありません。isValid() メソッドではすべてのフォームデータが処理され、すべてのフィールドのエラーが確認されます。ですので、ユーザーが間違いを修正して再度フォームを送信したときに、新たに別のエラーメッセージが表示されるということはありません。

クリーンなフォームデータを使う

先のリストでは、バインド処理でフォームから受け取ったリクエストデータの定義は行っていませんでした。リクエストにはフォーム以外のデータも含まれています。たとえば、ヘッダー、Cookie、GET の引数で渡されるパラメーターなどで、これらはすべてバインド処理の邪魔になります。bind() メソッドには、フォームデータのみを渡すようにしましょう。

幸い、symfony ではフォームの入力要素の名前に配列構文を使えます。アクションでフォームを定義する時に、setNameFormat() メソッドを使って次のように名前属性のフォーマットを定義します:

// modules/foo/actions/actions.class.php 内
// フォームを定義
$this->form->getWidgetSchema()->setNameFormat('contact[%s]');

こうすると、生成されたフォームの入力要素は、すべて単純な WIDGET_NAME ではなく、form[WIDGET_NAME] という形式になります:

<label for="contact_name">Name</label>
<input type="text" name="contact[name]" id="contact_name" />
...
<label for="contact_email">Email</label>
<input type="text" name="contact[email]" id="contact_email" value="me@example.com" />
...
<label for="contact_subject">Subject</label>
<select name="contact[subject]" id="contact_subject">
  <option value="0">Subject A</option>
  <option value="1">Subject B</option>
  <option value="2">Subject C</option>
</select>
...
<label for="contact_message">Message</label>
<textarea rows="4" cols="30" name="contact[message]" id="contact_message"></textarea>

アクションでは、単一の変数で contact リクエストパラメーターを取得できるようになります。この変数には、ユーザーがフォームに入力したすべてのデータの配列が格納されています:

// modules/foo/actions/actions.class.php 内
// リクエストの処理
if ($request->isMethod('post'))
{
  $this->form->bind($request->getParameter('contact'));
  if ($this->form->isValid())
  {
    // フォームの送信を処理
    $contact = $this->form->getValues();
    $name = $contact['name'];
 
    // 特定の値を取得
    $name = $this->form->getValue('name');
 
    // 何らかの処理
    // ...
    $this->redirect('foo/bar');
  }
}

bind() メソッドでパラメーターの配列を受け取ると、クライアントサイドで不正に注入された追加のフィールドを symfony により自動的に排除できます。このセキュリティ機能があるため、元のフォームで定義されていないフィールドが contact パラメーターに含まれていた場合、フォームのバリデーションは失敗します。

上のアクションのコードで、以前の記述と違う箇所がもう 1 つあることに気づいたでしょうか。アクションでは、リクエストの値を直接使うのではなく、$form->getValues() メソッドで得た配列を使っています。バリデーターによって入力値はフィルタリングされ、クリーンになるので、リクエストから取得した値ではなく、(getValues() メソッドや getValue() メソッドを使って)フォームオブジェクトから取得した値を使うことを強く推奨します。また、日付ウィジェットのような複合フィールドの場合は、getValues() から返されるデータはすでに再編成されており、次のようにウィジェットの名前のみで適切な値を取得できます:

// フォームが送信された時、次のような '日付' ウィジェットは...
<label for="contact_dob">Date of birth</label>
<select id="contact_dob_month" name="contact[dob][month]">...</select> /
<select id="contact_dob_day" name="contact[dob][day]">...</select> /
<select id="contact_dob_year" name="contact[dob][year]">...</select>
// ...アクションで次のように 3 つのリクエストパラメーターになります。
$contact = $request->getParameter('contact');
$month = $contact['dob']['month'];
$day = $contact['dob']['day'];
$year = $contact['dob']['year'];
$dateOfBirth = mktime(0, 0, 0, $month, $day, $year);
// しかし、getValues() を使うと、直接正しい日付を取得できます。
$contact = $this->form->getValues();
$dateOfBirth = $contact['dob'];

ですので、(setNameFormat() メソッドを使って)フォームフィールドには必ず配列構文を使うようにし、(getValues() メソッドを使って)必ずクリーンなフォームデータを使うようにします。

エラーメッセージの表示のカスタマイズ

上のスクリーンショットに表示されているエラーメッセージは、どこで定義しているのでしょうか? ウィジェットは 4 つのコンポーネントで構成されていると説明しました。エラーメッセージはその 4 つのうちの 1 つです。実際、デフォルトの(テーブル)フォーマッターは、フィールドの行を次のようにレンダリングします:

<?php if ($field->hasError()): ?>
<tr>
  <td colspan="2">
    <?php echo $field->renderError() ?>           // エラーのリスト
  </td>
</tr>
<?php endif; ?>
<tr>
  <th><?php echo $field->renderLabel() ?></th>    // ラベル
  <td>
    <?php echo $field->render() ?>                // ウィジェット
    <?php if ($field->hasHelp()): ?>
    <br /><?php echo $field->renderHelp() ?>      // ヘルプ
    <?php endif; ?>
  </td>
</tr>

上のメソッドのどれかを使うと、各フィールドのエラーメッセージの表示方法をカスタマイズできます。また、フォームの一番上に、フォームが無効な場合のグローバルエラーメッセージを表示できます:

<?php if ($form->hasErrors()): ?>
  The form has some errors you need to fix.
<?php endif; ?>

バリデーターのカスタマイズ

フォームでは、すべてのフィールドにバリデータを設定する必要があり、デフォルトでは、すべてのフィールドは必須になります。フィールドの必須を解除するには、バリデーターに required オプションを渡し、値に false を設定します。たとえば、次のリストでは name フィールドを必須にし、email フィールドを任意にする方法を示しています:

$this->form->setValidators(array(
  'name'    => new sfValidatorString(),
  'email'   => new sfValidatorEmail(array('required' => false)),
  'subject' => new sfValidatorString(),
  'message' => new sfValidatorString(array('min_length' => 4))
));

1 つのフィールドに、1 つ以上のバリデーターを適用できます。たとえば、email フィールドでは sfValidatorEmail バリデーターと、最小 4 文字に指定した sfValidatorString バリデーターの両方で有効であることを検証したい場合などです。このような場合、sfValidatorAnd バリデーターを使ってバリデーターを結合し、sfValidatorEmail バリデーターと sfValidatorString バリデーターを引数で渡します:

$this->form->setValidators(array(
  'name'    => new sfValidatorString(),
  'email'   => new sfValidatorAnd(array(
    new sfValidatorEmail(),
    new sfValidatorString(array('min_length' => 4)),
  ), array('required' => false)),
  'subject' => new sfValidatorString(),
  'message' => new sfValidatorString(array('min_length' => 4))
));

両方のバリデーターで値が有効だった場合、email フィールドは有効となります。同じように sfValidatorOr バリデーターを使って複数のバリデーターを結合することもできます。この場合、複数のバリデーターのうちの 1 つが有効であれば、フィールドは有効となります。

無効なバリデーターがあると、フィールドにエラーメッセージが表示されます。エラーメッセージは英語ですが、symfony の国際化ヘルパーを使えます。プロジェクトで多の言語を使いたい場合、i18n ディレクトリでエラーメッセージを翻訳するだけです。別の方法として、すべてのバリデーターは第3引数でエラーメッセージをカスタマイズできます。各バリデーターには、少なくとも2つのエラーメセージが定義されています。required メッセージと invalid メッセージです。バリデーターの中にはエラーメッセージを異なる目的で使うものもありますが、第3引数を使ったエラーメッセージの上書きは常に可能です:

// modules/foo/actions/actions.class.php内
$this->form->setValidators(array(
  'name'    => new sfValidatorString(),
  'email'   => new sfValidatorEmail(array(), array(
    'required'   => 'Please provide an email',
    'invalid'    => 'Please provide a valid email address (me@example.com)'
  )),
  'subject' => new sfValidatorString(),
  'message' => new sfValidatorString(array('min_length' => 4), array(
    'required'   => 'Please provide a message',
    'min_length' => 'Please provide a longer message (at least 4 characters)'
  ))
));

通常、これらのカスタムメッセージはテンプレートで i18n ヘルパーを使ってレンダリングされます。したがって、多言語アプリケーションでのカスタムエラーメッセージもディレクトリで翻訳します(詳細は第13章をご参照ください)。

バリデーターを複数のフィールドに適用する

上のコードでフォームにバリデーターを定義するのに使った構文は、2 つのフィールドを一緒にバリデートすることはできません。たとえば、登録フォームでは通常、2 つの password フィールドがあり、これらの値が一致しないと登録できないようにします。各パスワードフィールドはそれ自体では有効ではなく、他のフィールドと関連付けられて始めて有効になります。

このように複数の値に対して機能するバリデーターを設定するには、setPostValidator() で複数のバリデーターを指定します。ポストバリデーターは他のすべてのバリデーターの後に実行され、クリーンアップされた値の配列を受け取ります。入力フォームのデータを直接バリデートする場合は、代わりに setPreValidator() メソッドでバリデーターを設定します。

典型的な登録フォームの定義は次のようになります:

// modules/foo/actions/actions.class.php内
// フォームを定義
$this->form = new sfForm();
$this->form->setWidgets(array(
  'login'     => new sfWidgetFormInputText(),
  'password1' => new sfWidgetFormInputText(),
  'password2' => new sfWidgetFormInputText()
);
$this->form->setValidators(array(
  'login'     => new sfValidatorString(), // login is required
  'password1' => new sfValidatorString(), // password1 is required
  'password2' => new sfValidatorString(), // password2 is required
));
$this->form->setPostValidators(new sfValidatorSchemaCompare('password1', '==', 'password2'));

sfValidatorSchemaCompare バリデーターは特殊な複数バリデーターで、すべてのクリーンアップ済みの値を受け取り、それらのうちの 2 つの値を比較します。また、2 つ以上のポストバリデーターを組み合わせる場合は、sfValidatorAnd バリデーターや sfValidatorOr バリデーターを使います。

バリデーター

symfony には非常に多くのバリデーターがあります。各バリデーターは、オプションの配列とエラーの配列を引数で受け取るので、requiredinvalid エラーメッセージをカスタマイズできます。

// 文字列バリデーター
$form->setValidator('message', new sfValidatorString(array(
  'min_length' => 4,
  'max_length' => 50,
),
array(
  'min_length' => 'Please post a longer message',
  'max_length' => 'Please be less verbose',
)));
 
// 数字バリデーター
$form->setValidator('age', new sfValidatorNumber(array( // 整数値を強制する場合は、代わりに 'sfValidatorInteger' を使います
  'min'  => 18,
  'max'  => 99.99,
),
array(
  'min' => 'You must be 18 or more to use this service',
  'max' => 'Are you kidding me? People over 30 can\'t even use the Internet',
)));
 
// Eメールバリデーター
$form->setValidator('email', new sfValidatorEmail());
 
// URLバリデーター
$form->setValidator('website', new sfValidatorUrl());
 
// 正規表現バリデーター
$form->setValidator('IP', new sfValidatorRegex(array(
  'pattern' => '^[0-9]{3}\.[0-9]{3}\.[0-9]{2}\.[0-9]{3}$'
)));

いくつかのフォーム要素(たとえばドロップダウンリスト、チェックボックス、ラジオボタンのグループ)は選択肢が制限されていますが、悪意のあるユーザーはFirebugを使ったり、スクリプト言語からクエリーを送信したりしてフォームをハックします。ですので、制限された値のみを受け取るフィールドでも、必ずバリデートする必要があります:

// ブール値バリデーター
$form->setValidator('has_signed_terms_of_service', new sfValidatorBoolean());
 
// 選択肢バリデーター(値をリストの 1 つに制限)
$form->setValidator('subject', new sfValidatorChoice(array(
  'choices' => array('Subject A', 'Subject B', 'Subject C')
)));
 
// 複数選択バリデーター
$form->setValidator('languages', new sfValidatorChoice(array(
  'multiple' => true,
  'choices' => array('en' => 'English', 'fr' => 'French', 'other')
)));

国際化の選択肢バリデーターは、国のリスト用のバリデーター(sfValidatorI18nChoiceCountry)、言語リスト用のバリデーター(sfValidatorI18nChoiceLanguage)があります。これらのバリデーターでは、オプションのリストをさらに制限したい場合、countrieslanguages オプションを使います。

sfValidatorChoice バリデーターは、sfWidgetFormChoice ウィジェットをバリデートするのに使われます。sfWidgetFormChoice ウィジェットで外部キーカラムを選択肢に使っているので、外部キーの値が外部テーブルに存在しているかどうかを検証するバリデーターも用意されています:

// Propel 選択肢バリデーター
$form->setValidator('section_id', new sfValidatorPropelChoice(array(
  'model'  => 'Section',
  'column' => 'name'
)));
 
// Doctrine 選択肢バリデーター
$form->setValidator('section_id', new sfValidatorDoctrineChoice(array(
  'model'  => 'Section',
  'column' => 'name'
)));

他の有用なモデル関連のバリデーターは、sfValidatorPropelUnique バリデーターです。このバリデーターを使うと、フォームで入力された新しい値が、ユニークインデックスの設定されたデータベースのカラムで既存の値と衝突しないか確認できます。たとえば、2 人のユーザーは同一の login を使えないので、User オブジェクトをフォームで編集する場合は、このカラムに対して sfValidatorPropelUnique バリデーターを追加します:

// Propelユニークバリデーター
$form->setValidator('nickname', new sfValidatorPropelUnique(array(
  'model'  => 'User', 
  'column' => 'login'
)));
 
$form->setValidator('nickname', new sfValidatorDoctrineUnique(array(
  'model'  => 'User', 
  'column' => 'login'
)));

フォームをよりセキュアにし、クロスサイトリクエストフォージェリ攻撃を回避するには、CSRF保護を有効にします:

// CSRF保護 - 誰にも知られていないランダムな秘密の文字列を設定します
$form->addCSRFProtection('flkd445rvvrGV34G');

tip

CSRF シークレットは、settings.yml ファイルにサイト全体で使うものを 1 つ設定します:

# apps/myapp/config/settings.yml内
all:
  .settings:
    # フォームのセキュリティシークレット(CSRF保護)
    csrf_secret:       ##CSRF_SECRET##     # ユニークな文字列で CSRF 保護を有効にするか、false で無効にします

複数バリデーターは単一の入力に対して機能するのではなく、フォーム全体に対して機能します。利用可能な複数バリデーターのリストは次のとおりです:

// 比較バリデーター - 2 つのフィールドを比較する 
$form->setPostValidator(new sfValidatorSchemaCompare('password1', '==', 'password2'));
 
// 追加フィールドのバリデーター: リクエストにあるフィールドが、フォームで定義されているかどうか調べる
$form->setOption('allow_extra_fields', false);
$form->setOption('filter_extra_fields', true);

フォームを使う別の方法

フォームクラス

すべてのウィジェットのオプション、バリデーター、フォームのパラメーターを記述すると、アクションクラスに記述するお問い合せフォームの定義はとても長くなります:

// modules/foo/actions/actions.class.php内
// フォームの定義
$this->form = new sfForm();
$this->form->getWidgetSchema()->setNameFormat('contact[%s]');
$this->form->getWidgetSchema()->setIdFormat('my_form_%s');
 
$this->form->setWidgets(array(
  'name'    => new sfWidgetFormInputText(),
  'email'   => new sfWidgetFormInput(array('default' => 'me@example.com')),
  'subject' => new sfWidgetFormChoice(array('choices' => array('Subject A', 'Subject B', 'Subject C'))),
  'message' => new sfWidgetFormTextarea(),
));
$this->form->setValidators(array(
  'name'    => new sfValidatorString(),
  'email'   => new sfValidatorEmail(),
  'subject' => new sfValidatorString(),
  'message' => new sfValidatorString(array('min_length' => 4))
));

これを解決するには、同じプロパティを持つフォームクラスを作り、これを使うすべてのアクションで、単にインスタンス化するようにします。たとえば、お問い合せフォーム用のフォームクラスは次のように作ります:

// lib/form/ContactForm.class.php内
class ContactForm extends sfForm
{
  protected static $subjects = array('Subject A', 'Subject B', 'Subject C');
 
  public function configure()
  {
    $this->widgetSchema->setNameFormat('contact[%s]');
    $this->widgetSchema->setIdFormat('my_form_%s');
    $this->setWidgets(array(
      'name'    => new sfWidgetFormInputText(),
      'email'   => new sfWidgetFormInput(array('default' => 'me@example.com')),
      'subject' => new sfWidgetFormChoice(array('choices' => array('Subject A', 'Subject B', 'Subject C'))),
      'message' => new sfWidgetFormTextarea(),
    ));
    $this->setValidators(array(
      'name'    => new sfValidatorString(),
      'email'   => new sfValidatorEmail(),
      'subject' => new sfValidatorString(),
      'message' => new sfValidatorString(array('min_length' => 4))
    ));
    $this->setDefaults(array(
      'email' => 'me@example.com'
    ));
  }
}

アクションではお問い合せフォームオブジェクトを使うので、次のようにとても簡単になります:

// modules/foo/actions/actions.class.php内
// フォームを定義
$this->form = new ContactForm();

フォームオブジェクトの変更

フォームクラスの定義を使う場合、フォームはアクションの外部で定義されています。この場合、動的なデフォルト値の割り当ては難しくなります。これを解決するために、フォームオブジェクトの第1引数でデフォルト値の配列を渡します:

// modules/foo/actions/actions.class.php内
// フォームを定義
$this->form = new ContactForm(array('email' => 'me@example.com'));

また、既存のフィールド名で setWidget()setValidator() を呼び出して、既存のウィジェットやバリデーターを上書きすることもできます。

しかし、symfony ではウィジェットやバリデーターはオブジェクトです。プロパティを変更するクリーンな API があります:

// modules/foo/actions/actions.class.php内
// フォームを定義
$this->form = new ContactForm();
 
// 言語の複数選択を可能にする
$form->getWidget('language')->setOption('multiple', true);
// オプションウィジェットに 'gender' リストを追加する
$form->setWidget('gender', new sfWidgetFormChoice(array('expanded' => true, 'choices' => array('m' => 'Male', 'f' => 'Female')), array('class' => 'gender_list')));
// 'subject' ウィジェットの HTML 属性を変更する
$form->getWidget('subject')->setAttribute('disabled', 'disabled');
// 'subject' フィールドを削除する
unset($form['subject'])
// メモ: ウィジェットだけを削除することはできません。ウィジェットを削除する場合は、関連するバリデーターも同時に削除します。
 
// 'message' バリデーターの 'min_length' エラーを変更する
$form->getValidator('message')->setMessage('min_length', 'Message too short');
// 'name' を任意にする
$form->getValidator('name')->setOption('required', false);

カスタムウィジェットクラスとカスタムバリデータークラス

カスタムウィジェットは、単純に sfWidgetForm を継承するクラスで、configure() メソッドと render() メソッドが定義されている必要があります。ウィジェットシステムについて理解を深めるには、既存のウィジェットクラスのコードを確認すると良いでしょう。ウィジェットの構造を理解するために、sfWidgetFormInput ウィジェットのコードを次のリストに示します:

class sfWidgetFormInputText extends sfWidgetForm
{
  /**
   * Configures the current widget.
   * This method allows each widget to add options or HTML attributes during widget creation.
   * Available options:
   *  * type: The widget type (text by default)
   *
   * @param array $options     An array of options
   * @param array $attributes  An array of default HTML attributes
   * @see sfWidgetForm
   */
  protected function configure($options = array(), $attributes = array())
  {
    $this->addOption('type', 'text');
    $this->setOption('is_hidden', false);
  }
 
  /**
   * Renders the widget as HTML
   *
   * @param  string $name        The element name
   * @param  string $value       The value displayed in this widget
   * @param  array  $attributes  An array of HTML attributes to be merged with the default HTML attributes
   * @param  array  $errors      An array of errors for the field
   * @return string An HTML tag string
   * @see sfWidgetForm
   */
  public function render($name, $value = null, $attributes = array(), $errors = array())
  {
    return $this->renderTag('input', array_merge(
      array('type' => $this->getOption('type'), 'name' => $name, 'value' => $value), 
      $attributes
    ));
  }
}

バリデータークラスは sfValidatorBase を継承し、configure() メソッドと doClean() メソッドが定義されている必要があります。なぜ validate() ではなく doClean() なのでしょうか? バリデーターには、次の 2 つの役割があるからです: 入力されたデータが定義したルールを満たすかどうか確認すること、および入力データのクリーンアップ(たとえば、型の変換、空白のトリム、日付文字列をタイムスタンプへ変換など)です。ですので、doClean() メソッドは入力データをクリーンアップして返すか、バリデーターで定義したルールを満たさない場合は sfValidatorError 例外をスローします。次のコードは sfValidatorInteger バリデーターで、この概念がどのように実装されているか分かります。

class sfValidatorInteger extends sfValidatorBase
{
  /**
   * Configures the current validator.
   * This method allows each validator to add options and error messages during validator creation.
   * Available options:
   *  * max: The maximum value allowed
   *  * min: The minimum value allowed
   * Available error codes:
   *  * max
   *  * min
   *
   * @param array $options   An array of options
   * @param array $messages  An array of error messages
   * @see sfValidatorBase
   */
  protected function configure($options = array(), $messages = array())
  {
    $this->addOption('min');
    $this->addOption('max');
    $this->addMessage('max', '"%value%" must be less than %max%.');
    $this->addMessage('min', '"%value%" must be greater than %min%.');
    $this->setMessage('invalid', '"%value%" is not an integer.');
  }
 
  /**
   * Cleans the input value.
   *
   * @param  mixed $value  The input value
   * @return mixed The cleaned value
   * @throws sfValidatorError
   */
  protected function doClean($value)
  {
    $clean = intval($value);
    if (strval($clean) != $value)
    {
      throw new sfValidatorError($this, 'invalid', array('value' => $value));
    }
    if ($this->hasOption('max') && $clean > $this->getOption('max'))
    {
      throw new sfValidatorError($this, 'max', array('value' => $value, 'max' => $this->getOption('max')));
    }
    if ($this->hasOption('min') && $clean < $this->getOption('min'))
    {
      throw new sfValidatorError($this, 'min', array('value' => $value, 'min' => $this->getOption('min')));
    }
 
    return $clean;
  }
}

ウィジェットクラスおよびバリデータークラスとその構文については、symfony API ドキュメントを参照してください。

sidebar

フォームクラスへパラメーターを渡すオプションの使い方

フォームでよく問題になるのは、たとえばユーザーのカルチャーのようなアプリケーション実行時のパラメーターをフォームに渡すことです。最も簡単な(しかし推奨されない)方法は、sfContext::getInstance()->getUser() メソッドを使って sfContext からユーザーインスタンスを取得することです。しかし、この方法ではフォームとコンテキストとのカップリングが発生し、テストや再利用が困難になります。こういった問題を回避するために、単純にオプションを使って culture という値をフォームへ渡します:

// アクション内
public function executeContact(sfWebRequest $request)
{
  $this->form = new ContactForm(array(), array('culture' => $this->getUser()->getCulture()));
}

// テスト内
$form = new ContactForm(array(), array('culture' => 'en'));

class ContactForm extends sfForm
{
  public function configure()
  {
    /* ... */
    $this->setWidget('country', new sfWidgetFormI18NCountry(array('culture' => $this->getOption('culture'))));
    /* ... */
  }
}

モデルベースのフォーム

Web アプリケーションにおいて、データベースのレコードの編集にはフォームを使うのが最も一般的でしょう。symfony アプリケーションでは、ほとんどのフォームでモデルオブジェクトの編集ができます。モデル編集用のフォームを構築するのに必要な情報は、実はすでに存在しています。つまり、スキーマからフォームを作ります。symfony にはモデルオブジェクト用のフォームジェネレーターがあり、簡単にモデル編集用のフォームを作れます。

note

以下で説明するのとほとんど同じ機能が Doctrine でも提供されています。

モデルフォームの生成

symfony では、スキーマに基づいて、モデル編集用フォームで使われるウィジェットの種類やバリデーターが決定されます。ORM に Propel を使っている場合、例として次のようなスキーマがあるとしましょう:

// config/schema.yml
propel:
  article:
    id:           ~
    title:        { type: varchar(255), required: true }
    slug:         { type: varchar(255), required: true, index: unique }
    content:      longvarchar
    is_published: { type: boolean, required: true }
    author_id:    { type: integer, required: true, foreignTable: author, foreignReference: id, OnDelete: cascade }
    created_at:   ~
 
  author:
    id:           ~
    first_name:   varchar(20)
    last_name:    varchar(20)
    email:        { type: varchar(255), required: true, index: unique }
    active:       boolean

Article オブジェクトを編集するフォームでは、HIDDEN ウィジェットの id、テキストウィジェットの titletitle 用の文字列バリデーターなどが使われます。propel:build-forms タスクを実行すると、symfony によりフォームが生成されます:

// Propel
$ php symfony propel:build-forms

// Doctrine
$ php symfony doctrine:build-forms

このコマンドを実行すると、lib/form/ ディレクトリに、モデルの各テーブルに対して 2 つのファイルが作られます: propel:build-forms を呼び出すたびに書き換えられる BaseXXXForm クラスと、BaseXXXForm を継承していて中身は空の XXXForm クラスです。これは、Propel で生成されるモデルクラスと同じ仕組みです。

生成された lib/form/base/BaseArticleForm.class.php ファイルには、schema.ymlarticle テーブルに定義されたカラムから、ウィジェットとバリデーターが自動生成されています:

class BaseArticleForm extends BaseFormPropel
{
  public function setup()
  {
    $this->setWidgets(array(
      'id'           => new sfWidgetFormInputHidden(),
      'title'        => new sfWidgetFormInputText(),
      'slug'         => new sfWidgetFormInputText(),
      'content'      => new sfWidgetFormTextarea(),
      'is_published' => new sfWidgetFormInputCheckbox(),
      'author_id'    => new sfWidgetFormPropelChoice(array('model' => 'Author', 'add_empty' => false)),
      'created_at'   => new sfWidgetFormDatetime(),
    ));
    $this->setValidators(array(
      'id'           => new sfValidatorPropelChoice(array('model' => 'Article', 'column' => 'id', 'required' => false)),
      'title'        => new sfValidatorString(array('max_length' => 255)),
      'slug'         => new sfValidatorString(array('max_length' => 255)),
      'content'      => new sfValidatorString(array('max_length' => 255, 'required' => false)),
      'is_published' => new sfValidatorBoolean(),
      'author_id'    => new sfValidatorPropelChoice(array('model' => 'Author', 'column' => 'id')),
      'created_at'   => new sfValidatorDatetime(array('required' => false)),
    ));
    $this->setPostValidator(
      new sfValidatorPropelUnique(array('model' => 'Article', 'column' => array('slug')))
    );
    $this->widgetSchema->setNameFormat('article[%s]');
    parent::setup();
  }
 
  public function getModelName()
  {
    return 'Article';
  }
}

id カラムは整数型ですが、symfony では送信された id がテーブルに存在するかどうかを sfValidatorPropelChoice バリデーターで検証していることに注意してください。フォームジェネレーターでは、常に最も厳しいバリデーションルールが設定されるので、データベースのデータがクリーンに保たれることを保証します。

モデルフォームを使う

生成されたフォームクラスをプロジェクト用にカスタマイズするには、空の ArticleForm::configure() メソッドにコードを追加します。

モデルフォームをアクションで処理する例を、以下に示します。このフォームでは slug のバリデーターが変更され、任意になっています。また、author_id ウィジェットをカスタマイズしてアクティブな著者のみを表示するようにしています。

// lib/form/ArticleForm.class.php 内
public function configure()
{
  $this->getWidget('author_id')->setOption('criteria', $this->getOption('criteria'));
  $this->getValidator('slug')->setOption('required', false);
}
 
// in modules/foo/actions/actions.class.php
public function executeEditArticle($request)
{
  $c = new Criteria();
  $c->add(AuthorPeer::ACTIVE, true);
 
  $this->form = new ArticleForm(
    ArticlePeer::retrieveByPk($request->getParameter('id')),
    array('criteria' => $c)
  );
 
  if ($request->isMethod('post'))
  {
    $this->form->bind($request->getParameter('article'));
    if ($this->form->isValid())
    {
      $article = $this->form->save();
 
      $this->redirect('article/edit?id='.$author->getId());
    }
  }
}

モデルフォームでは、ウィジェットのデフォルト値を連想配列で設定するのではなく、モデルオブジェクトを使ってウィジェットの値を初期化します。空のフォームを表示したい場合は、単に新しいモデルオブジェクトをインスタンス化してフォームへ渡します。

フォームオブジェクトにモデルオブジェクトが埋め込まれているため、フォームから送信された値の処理はとても単純化されています。バリデーションが成功したフォームで $this->form->save() を実行すると、フォームに埋め込まれている Article オブジェクトがクリーンアップされた値で更新され、その後 Article オブジェクトの save() メソッドが呼び出されます。他に関連するオブジェクトがあれば、同様に処理されます。

tip

フォームを処理するのに必要なアクションのコードは、毎回ほぼ同じです。しかし、だからといってモジュールごとにコードをコピーしてはいけません。symfony には、モデルオブジェクトを処理するフォームのアクションやテンプレートのすべてを生成するモジュールジェネレーターがあるので、これを使うようにしましょう。

結論

symfony のフォームフレームワークは、それ自身が 1 つのフレームワークです。フォームフレームワークは、ビューではウィジェットを使ってフォームの表示を行い、コントローラーではバリデーターを使ってバリデーションとフォームの処理を行い、モデルフォームではモデルオブジェクトの編集を行います。MVC に基づいて設計されていますが、フォームサブフレームワークを使うことは難しくありません。多くの場合、コード生成機能を使うことで、記述しなければならないコード量は数行程度です。

symfony のフォームクラスには、この章で説明した以外にも多くの機能があります。Forms in Action で、使用例もまじえてすべての機能を説明しています。もしフォームフレームワークに必要なウィジェットやバリデーターが無い場合は、クラスを 1 つ記述するだけで、拡張したウィジェットやバリデーターを簡単に作ることもできます。